2010年5月29日(土) 天候 : 晴れ
参加者: あられ(CL)、山々(2人)
位置は、奥茶臼山の北面にあたる。赤石岳の登山口(小渋温泉跡地)から、登る。この山は、まったく、踏み跡がない。テープも、まったくといっていいほどない。
取りつきは、ネットの記事を参考に獣道を登る。それも、なくなり、ずるずる滑る急登を、ルートの尾根にでるように登る。この先も、ルートは期待できない。標高差1000mを倒木、ガレ場をいくとなると、これは、大変な山だと気付いた。最初の目標のコルについたときは、2時間がたっていた、。予定では、一時間半。
ここから、除山までは、3か所の難所があると、ネットにはかかれていた。ネットでは、いずれも、難所は、巻いていく、とあるが、その巻き道は、獣道で、岩場では、ホールドがない場所もあり、(獣にホールドはいらない)、ガレていて、したがって、巻く道自体が、難所である。
最初の難所は、石灰岩の岩が、立ちはだかる。これは、真っ向登れると思って取りつくが、岩がぼろぼろで、崩れるので、足場が極めて不安定。つかむ石はことごとく、動く。石の面を手の平で押して、登る。途中から、南に巻いている獣道があった。これを、利用させてもらう。除山から、2128mのピークまでも、すばらしい道があった。これも、獣道だ。
第二の難所も、石灰岩の壁である。真っ向登る岩ではなく、南に巻く。が、これも、獣道。岩がせり出していて、しかも、足場は、ガレ場で、鹿のヒズメの幅しかなく、ホールドもない。それでも、一歩進めるには、わずかな手掛かりを頼りに、慎重に手足の感覚からくる確かさが、必要になる。
三か所めの難所は、岩が、オーバーハングしている。北側に巻く、獣道がある。これは、狭いし、先は、斜めの斜面に足をおくことになる。この斜面で落ちれば、自力では登れない。ロープを出して、確保して、通過した。そのあとである。ルートがない。そのまま、巻いていくと、絶壁が続く。ここは、直登して、オーバーハングの上に出ることにした。しかし、その後、ルートがなければ、降りなければならない。ここは、先にいくとして、ガレ場を登ると、岩場と草付きになり、岩は動くので、、わずかな草付きに手を突っ込んで、ホールドにする。その上の岩場は、登れるが先にいけないと、やっかいなことになるところにきた。二人で、相談して、登ることにした。山々が、目の前のやっかいな岩に取りついているときに、あられさんが、(わーっ)と叫んだ。山々が、なにかなと振り向くと、そこには、見たこともない蘭をあられさんが、見つけていた。岩場の思いもかけない贈り物だった。再び、足場の崩れやすい場所をわずかな手ががかりを頼りになんとか、登ると、上の平坦地にでた。ホッとする。
あとは、倒木を踏み越えて、除山に登る。予定より、はるかに遅れている。留守宅に、様子を連絡。2128ピークからの下りは、いくつもの迷いやすい尾根の連続になる。GPSなしでは、難しい。あっても、検討をつけて降りて、確かめることになる。林道手前は、テープがでる。ここを沢に降りるんがいい。そのままいくと、落石防止のネットにあう。階段もあるようだが、沢に降りるのがお勧めだ。合計、9時間20分。まったく、踏み跡がなく、ガレ場の連続、倒木、3か所の難所、踏んでいない道の1000mの下りと、そう簡単には、クリアできない山だった。堪能できた。
(記:山々)